今日は、誰もが持つ日々の「気分」が目標達成にどのように影響を及ぼすのか、そのメカニズムとその活用方法について考えてみましょう。
それは「気分一致効果」と呼ばれる現象です。
気分一致効果とは何か?
心理学において、「気分一致効果」とは、私たちの気分が記憶や判断を影響する効果のことを指します。
具体的には、私たちがポジティブな気分のときにはポジティブな情報が、ネガティブな気分のときにはネガティブな情報がより良く記憶されたり、引き出されたりします。また、現在の気分が、我々が置かれている状況をどのように認識し解釈するかにも影響を及ぼします。
それはどういう意味なのか?
では、気分一致効果は我々の目標達成にどのように関わってくるのでしょうか?その一つの答えは、我々が置かれている状況やタスクに対する見方にあります。
たとえば、あなたが一日の終わりに仕事や勉強の目標を達成することができなかったとき、あなたの気分はおそらく下降線をたどるでしょう。
このとき、あなたはその日をどのように評価しますか?失敗の日と捉えるでしょうか、それとも学びの日と捉えるでしょうか?その答えはあなたの気分に大きく左右されます。
気分一致効果により、あなたが落ち込んでいるときには、その日をネガティブな視点で振り返りがちになり、逆にポジティブな気分のときには、ポジティブな視点でその日を評価する可能性が高くなります。
気分一致効果と目標達成の関係性
それでは、具体的に気分一致効果が目標達成にどのように影響を与えるのでしょうか?
- 自己評価と自己効力感:私たちの気分は、自己評価と自己効力感(自分がどの程度タスクを達成できると感じるか)に影響を与えます。ポジティブな気分では自己効力感が高まり、目標達成への意欲や能力を感じやすくなります。反対に、ネガティブな気分では自己評価が下がり、自己効力感も低下します。
- 困難への対処: 気分一致効果は困難な状況に遭遇したときの対処方法にも影響を与えます。ポジティブな気分では、問題を克服するためのクリエイティブな解決策を見つけることがより可能になります。一方、ネガティブな気分では、問題がより大きく、困難に見え、解決の道筋が見えにくくなることがあります。
- モチベーション:気分はモチベーションにも影響します。ポジティブな気分は行動のエネルギーを高め、目標への追求を強化します。ネガティブな気分は逆に行動のエネルギーを抑制し、目標達成に対する意欲を低下させます。
気分一致効果を利用する
これまでの情報を踏まえて、あなたの目標達成のために気分一致効果をどのように利用すれば良いのでしょうか?
- ポジティブな気分の維持:ポジティブな気分を維持するためには、毎日の小さな成功を認識し、それを祝うことが重要です。また、自己肯定的な内的対話を持つことも重要です。つまり、自分自身に対する良い会話、自己激励の言葉を持つことが大切です。
- 困難な状況へのポジティブな対処: 困難な状況に直面したとき、それを「問題」ではなく「チャレンジ」や「機会」として捉えるように心がけてみてください。これにより、あなたはその困難を乗り越えるための新たな視点や解決策を見つけることができるでしょう。
- ポジティブな気分と目標設定: 目標を設定するときにも、ポジティブな気分を持つことが重要です。これにより、より高い目標を設定し、それを達成するための戦略を策定する可能性が高まります。
私たちはすべての時間をポジティブな気分で過ごすことはできません。しかし、我々が目標達成に向けて努力する中で、気分一致効果を理解し活用することは、自己啓発の道程をより円滑に進めるための重要な手段となります。ぜひ、あなたの目標達成に向けて、この効果を活用してみてください。
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